長野大学の裁判の中間報告会(10月25日):会の様子について開催報告

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2024年10月25日に上田市勤労者福祉会館に20名近い市民の皆様があつまり、そこで長野大学で起きている長野大学の田中裁判について裁判報告会が開催されました。

ここでは裁判の現状について田中裁判を支援する会のニュース第5号などに基づいて、現状の裁判の進行について報告がありました。

この日は、裁判の概要についてあらためて述べられた上で、現在では、「長野大学による懲戒権の濫用」や「長野大学による違法な懲戒処分」に関して裁判で議論されていることが報告されました。

報告のポイント

1.原告側からは、長野大学が懲戒権を濫用している根拠としての強力な証拠が出されている。たとえば、以下のものがあることが説明されました。

  • 上田市役所の部長が、不正調査をやめるように圧力をかけている録音が証拠として提出された。上田市役所の部長が、わざわざ大学に来て不正調査をしている教員らを呼び出した上で、「不正をした者が追及されたことで大学を辞めたこと」に対して以下のようなことを述べている。
    • 「気に入らないやつがいたら、取るに足らないことを取り上げて追い出しているって聞いたんですけど」
    • 「どこまで誰を懲戒処分をするんだ」
    • 「市だって、それを持ち上げられて表に出されるとどうしようもねえ。だから、事象のレベルにもよるんですけどね。大人の判断されて」
  • 公益通報者が保護されていないことを示す根拠
  • 長野大学が意図的に違法行為を行っている証拠(今回の懲戒処分が労基法91条違反であることは被告も認めていること)
    • 懲戒処分の審議(懲戒処分の決定)を行った理事会には、現役の弁護士が理事として参加していたが違法な懲戒処分が行われた。
    • 賞罰審査委員会には、労働法に詳しい現役の弁護士が委員として参加していたにも関わらず、違法な懲戒処分が理事会に答申された。
  • 大学の不正を追求した者だけが、違法に厳しい懲戒処分を受けていること
    • 他の懲戒処分の事例と比較すると、被告は「大学の不正を追求した者・告発した者」に対してのみ、法律の制限を超えて重たい懲戒処分が出されたことを示す証拠
  • 裁判中で指摘された矛盾として、同一人物に対して懲戒処分と学長表彰が同時に行われていること。
    • 原告である田中教授は、長野大学に採用してから現在に至るまでに極めて良好な勤務態度であり、そもそも懲戒処分を受けるような人物ではないという証拠
    • これまでの学内外での表彰歴や学生の指導実績(教員だけでなく、ゼミ学生も学外から多数の表彰を受けている)
    • 田中教授は、これまで5回も学長表彰を受けているが、特に、懲戒処分の審議中(2022年2月2日)や懲戒処分を出された後(2024年6月14日)にも、研究・教育・大学運営・社会貢献の4領域を高く評価され学長表彰を受けていること

2.長野大学では、大学上層部による不正が疑われる行為や不当な弾圧が続いている中で、学生教育を頑張っている教育がいることが説明されました。

  • 残念ながら、公立化してから大学上層部による不正(疑われる行為も含む)や弾圧が続いており、通常であれば学生教育が正常に行える環境ではない。しかし、その劣悪な環境に耐えながらも現場の教職員は学生教育を頑張っていることが強く述べられた。

3.今後の裁判の見通しや長野大学問題についての話し合い

  • 長野大学では、なぜ「違法」な懲戒処分が行われるのか?
  • 裁判の開催回数が極めて少なく、なかなか裁判が進まないが、不正の問題が解決していない中で今後の長野大学はどうなっていくのか?
  • 大学では地域として学生を育てている。その環境は大丈夫なのか?
  • 長野大学の中では不正が発生しても外部に公表されない。
  • 長野大学では不正が発生しても、監事による年度末の監査では何も指摘されないことは問題ではないか?
  • 上田市や長野大学にこれだけ市民が訴えているのに、上田市も大学も市議会も沈黙を保っているのは何故か?
  • なぜ上田市役所の部長が長野大学の不正調査を止めるように圧力をかけるのか?
  • 長野大学で発覚した不正の中では700万円の物品やお金が行方不明になっているものがあるが、その状況で上田市の部長は「とるに足らない」と言っているが、市民感覚と上田市役所とではずれがあるのではないか?

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